紙上ブログ 不動産屋の独り言225 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「どうにも審査の通らない客」 正直者だけに残念
住宅新報 2013年11月5日 号 6面
当社の管理物件に同業者さんから申し込みが入った。それ自体はありがたいことなんだが内容がすこぶる悪い。親子3人で入居する予定で、3人ともが正社員でなくアルバイト。母親と双子の子供(成人した)との母子家庭。申込者は母親ではなく双子の弟。私は客付業者に「申込人は母親でいいのでは」と言ったのだが、「収入が一番多いから」との理由で申込人は当初の予定通りに。連帯保証人は立てられないとのことで保証会社を使うことにして、申込用紙に記入してもらうべく本人に来店してもらうと、なかなか真面目そうな青年だった。
母が自己破産
私が、「連帯保証人が立てられるならその方がいいよ」と言うと、いろいろな事情を正直に話してくれた。実は最近、母親が自己破産していて、母親名義だと保証会社の審査が通らないから、ということがあっての息子名義の申し込みだったようだ。収入は3人合算すれば430万円にもなるから心配はいらないのだが、しかるべき連帯保証人を立てるか保証会社を使うかしかなく、保証会社に申し込んでみたのだがあえなく不可。保証会社は本人のみならず家族名で申し込んでも分かるようになっているんだろう。親戚もいるが、皆「連帯保証人は引き受けられない」と言っているとか…。それでも、不利益が生じることを覚悟で打ち明けてくれたのだから良心的な青年だと思う。





















