マン活に励む管理組合 トキアス 東京都荒川区 地区防災計画策定に着手(上) 帰宅困難者受け入れも視野
住宅新報 2016年5月10日 号 6面
連載: マン活に励む管理組合
5年前の東日本大震災のとき、汐入地区では近くの汐入公園に避難する人や帰宅を急ぐ人たちで溢れていました。その光景から管理組合理事メンバーの1人は、「マンションの外にいる多くの困っている人たちを、見て見ぬふりはできない」と感じたといいます。漠然とした思いから、具体的な検討に動くきっかけとなったのは、マンション理事長経験者が集まって行っている勉強会で、震災後の取り組み事例を聞いたときでした。他のマンションでは震災体験に基づき防災マニュアルを見直したり、より実践的な活動を検討しており、「自分のマンションはこの機運に乗り遅れている」と実感したそうです。
トキアスには当初から防災マニュアルがなく、防災活動についても型通りの防災訓練や汐入町会(37棟・4500戸、1.2万人)主催の防災訓練に参加するのみでした。また、地区内にある都立汐入公園一帯が近隣の住民にとっての広域避難場所であるため、同マンション居住者の大半が「ここに行けば受け入れてくれる」という認識でいたようですが、トキアスの周辺地域(南千住4、8丁目)は東京都の地区内残留地区(※1)に指定されていて、広域的な避難を要しない区域でした。
そこで、マンションの防災体制整備の必要性とともに、帰宅困難者の受け入れについても同時進行で考えていく中で、公的制度を利用することを検討しました。まずは助成金が付く荒川区の災害時地域貢献建築物の認定制度(※2)を利用しようと考えましたが、(1)地震だけでなく水害時に地上5階以上で避難者を受け入れること、(2)水害時の受け入れについて管理組合総会で承認されていることが認定基準となっていたため、これから防災体制を整えていこうとするトキアスにとってはハードルが高過ぎました。






















