トラブルを未然に防ぐ! 不動産調査の実務ノウハウ(61) 給排水施設の老朽化程度 原則、調査義務はないが…
住宅新報 2009年9月1日 号 6面
こんな事件がありました。
98(平成10)年1月、買主は、「仲介業者の媒介で77(昭和52)年築の中古マンションの1室を購入し、同年6月入居したが、入居後すぐにトイレの水漏れが発生、同年8月には台所の給水管に水漏れが発生し、修理を行った。また、同年10月には、総会で可決された汚水管修理工事が行われ、管理組合より工事費用の分担金の請求を受けた」として、仲介業者らに対して、「給排水施設の老朽化の説明を怠った」と損害賠償を求めて提訴しました。
福岡高等裁判所は、00(平成12)年1月28日、「宅建業法35条1項4号にいう飲用水、電気及びガスの供給並びに排水のための施設の整備の状況についての説明義務は、これらの施設が整備されているか、整備されている施設はどのようなものかということにとどまり、これらの施設の物的状況や隠れた瑕疵の有無、内容は含まれないと解すべきである」とし、さらに、「給排水施設の老朽化の程度について宅建業法35条1項に列挙した以外の重要事項として説明すべき義務があるかは、交渉経過や宅建業者の施設老朽化に対する認識等を考慮して個別具体的に判断すべきであり、本件では、仲介業者らに説明義務があったとはいえない」として、買主の控訴を棄却しました。











