それを見ては、時間を忘れて、想像を膨らませていた。父親が揃えていた全国の〝地図〟だ。古都近くで時の移ろいを感じながら住む今の街も、生まれも育ちも関東圏を離れていない。その影響からか、趣の違う風情に魅了され、異郷を感じられる旅行が好きだ。そこでは地図が欠かせず、仕事にもつながっている。
社内の業務歴は、異色なのかもしれない。経営や事業の戦略、新規事業の開発などの部署で〝新しさ〟を生み、経験を積んだ。地図を軸にした情報発信で「いかに日本の魅力を伝えられるのかに苦心した」という訪日外国人向け事業の立ち上げにも尽力した。移住や物件購入を検討する外国人をサポートしようと、不動産会社とも協議を重ねた。
「不動産と地図は、親和性が高い」と思う。グループの昭文社に運営を引き継いだ「マップル地図プリント」は、セミオーダー地図をECサイトで購入可能にした。ニーズに応えて不動産仲介会社などに好評だ。自社の成長のため、新たなサービスを常に生み出し続ける責務がある。最近の表現方法は〝デジタル〟だ。






















