紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 761 坂口有吉 障子の張り替えを強く求められ 行き過ぎればカスハラだろう
住宅新報 2024年7月16日 号 6面

当社で管理するアパートの前を通ったら、入居する高齢女性から呼び止められた。「ちょっと、見て。玄関の内側の障子に穴が開いてるんだけど、直してくれる? 長く入居しているからそれくらいやってくれてもバチは当たらないでしょう。アンタから家主さんに言ってよ」と言う。いや、そういう問題ではない。何カ所か空いている穴は自分で開けたものだろう。しかも、契約書にも障子や襖の張り替えは入居者負担とあり、説明もしている。
周囲には無頓着
そんなことを家主に頼れば私の信用問題だ。家主には連絡せず、近いうちに私が直そうと思っていたが、その数日後に家主が隣の部屋を直しに来ていたので直接依頼したとかで、家主は笑っていたようだ。なぜ笑うかと言えば隣の入居者は耳が遠いその高齢女性のテレビの音量が大きくて、壁を蹴っても気付いてくれないので「夜も寝られない」と退去してしまったから。人間、自分の落ち度は気付かないものだ。それでいて「隣の男性が壁をしょっちゅう蹴るから、ものすごい音がする。あんたから注意してよ。大家さんにも言っといて」とクレームを申し立てていたのだ。家主は呆れていただろう。




















