紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 774 坂口有吉 酷い言いがかりの入居者 不毛な議論は無駄と受け止め
住宅新報 2024年10月22日 号 6面

当社管理物件に約10年住んでいる高齢女性Bさんから19時近くに電話があった。帰宅して入浴している最中に携帯の呼び出し音が2度ほど鳴っていた。風呂から出て、「こんな時間に掛かってくる電話はろくな用件じゃない」と思いながら画面を見たらBさんだ。電話すると、「社長、ちょっと来てよ」と言う。「今、風呂から上がったばかりだから明日にしてよ。急ぎの用事なの」と聞くと、「そうではないけどさ」と不満そうな様子。私の家からは徒歩2分の距離。仕方がないので着替えて行くことにした。
破れた襖の裏側
すると、私を部屋に招き入れ、「これ見て。こんなになってるのよ」と私に見せたのは押し入れの襖の裏側。どういう訳かカッターナイフで切ったように大きく直線で破れていてボロボロ。だが、表側でなく裏側。何でそんなふうに破れているのかが不思議だ。入居した時には襖の裏表を張り替えているのだし、自然に破れたとは考えにくい。家主や管理会社の責任ではないが、「私は長く借りていて家賃を払っているのだから、これくらい直してくれても罰は当たらないわよね。大家さんに言って直してもらって」と言う。「この部屋を借りた時、浴槽の下のほうも汚れていたし、台所のコンロを置くところも汚れていたけれど私は文句を言わないで入ったよね」とも言うが、それとこれは関係ないし、最初から襖の裏側が破れていたとは考えにくい。それに、Bさんが入居した後で家主が替わっているから、たとえ最初からであっても今の家主に責任はない。だが、Bさんに何を言っても納得はしないだろう。





















