紙上ブログ 不動産屋の独り言 782 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不思議に思える生活福祉課の対応 ルールの厳しさ、誰のために
住宅新報 2024年12月17日 号 6面

当社の管理物件に入居している女性Aさんから電話が掛かってきた。40歳前後のまじめな人だが心を病んでいて普通に働くことができない。ゆくゆくは生活保護を申請するつもりで部屋を探していたら、一人暮らしの家賃の規定上限を少し超える5.5万円の部屋が空いた。家主と交渉して既定の家賃まで下げてもらって入居することに。タイミングを見て役所に申請するつもりでいて、今は高齢の母親に家賃や生活費を出してもらっている。それもいつまで続けられるか分からない。毎月の家賃はいつも月末までに翌月分をきっちり振り込んでくるし、そのアパートの家賃管理をしている当社としてはありがたい入居者だ。
保険解約が先と
Aさんが言うには、「以前から相談はしていたのですが、今日、役所の窓口に行ったら、『あなたは積立型の生命保険を掛けていますよね。掛け捨てではないから、それを解約して返戻金を受け取って、それを使い切ったら生活保護を申請してください』と言われたのですが、そういうものですか。生命保険まで解約しないといけないのですか」と私に聞く。税金で養っていただくのだから、それくらい資格審査が厳格なのかもしれない。だが、私の住むY市は基準が緩く、そんな話は聞いたことがない。Aさんはまじめな人だから、以前窓口に相談に行った際に「生命保険には入っていますか」と聞かれて、正直に答えたんだろう。嘘をつくことや、隠しごとをすることを推奨するのではないが、何か訳があって生命保険に入ったのであろう。そこまで馬鹿正直に答えなくてもいいのに、とは思った。





















