不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 830 退去後対応に理解あり こんな入居者と家主ばかりなら
住宅新報 2025年12月9日 号 6面

9月、多摩郊外の古い貸し家の住人から10月中旬に退去すると連絡があった。「10月分の賃料は普通に1カ月分振り込んでください。本来なら10月15日までの家賃発生となりますが、ペットを飼うことで敷金を1カ月分お預かりしている分と、日割りで返金すべき半月分の賃料は返金しない、ということで諦めてください」と言うと、「それで結構です」と私の提案を快く受けてくれた。なぜかといえば、その貸し家は、礼金0敷金0で募集している。ペットを飼う場合のみ敷金を1カ月分預かるが、原状回復費用の請求はせず、クリーニング費用なども家主負担になっていて、しかも相場より家賃もかなり安い。入居者はそのことをよく理解してくれているからだ。
長期旅行で家主不在
10月中旬に引っ越しの立ち会いに行くと、入居者の責任による汚れや傷みはほぼなく、きれいな引っ越しだった。ただ、風呂場の床が腐り始めていて、ペットの足が洗いやすいよう風呂場に付いているドアの木枠がシロアリに食われて相当に傷んでいた。ドアが付いていることで冬場は寒いとかで、ドアをとっぱらって壁にしたり、玄関ドアも下から表面番がはがれて見栄えが悪いので取り換えることにしたり、あちこち手直しすることになった。それについて家主の承諾は求めず、私が判断して発注することに。というのも、家主はアフリカを旅行中だから。




















