揺れる構造変革 住宅はどこへ向かうのか(上) 新たな付加価値模索
住宅新報 2010年6月8日 号 1面
住宅着工戸数が、ついに100万戸を下回る時代が到来した。予測されていたこととはいえ、その最初の年になんと70万戸台まで落ち込み業界に大きな衝撃が走った。住宅・不動産業界首脳の多くは、その主たる要因を「金融ショックなどの一時的要因」としたが、内に隠した危機感は根強い。真のニーズを捉えた新たな付加価値づくりが急務だが、「環境」以外さしたるものが見いだせない。今、住宅会社は何をすべきなのか。市場の構造変化が促す業界のあるべき姿を探る。
記者懇談会で海外進出の可能性を聞かれたトヨタホームの森岡仙太社長は、「我が社の基本理念は、日本の住まいをもっと良くしたいことだ」と語った。「量を追うのではなく、世の中に役立つ住宅の開発に力を入れたい」とも。
当たり前のことと言えばそれまでだが、新鮮に聞こえた。なぜなら業界は今、77万戸に落ち込んだ09年度の新設住宅着工戸数が今年度はどこまで回復するかという量的議論に終始しているからだ。











