社会を読む「不動産学」-明海大学 第22回 債権法(2) 「賃貸借における信頼関係」
住宅新報 2009年2月17日 号 12面
不動産の賃貸借については、古くから特別法で賃借人が保護されてきた。特別法とは、一般法より優先的に適用される法律のことである。民法にも賃貸借契約に関する規定があるが、そこでは、賃貸人と賃借人とが互いに対等な立場で自由に交渉して契約をするという関係を前提としている。
とはいえ、例えばある大企業が、IT部門を強化するためビルの10フロア分を一括借り上げしようとして契約交渉に入ったとしたら、対等に条件交渉もできるだろうが、ほとんどの場合はそうではない。賃借人の立場が圧倒的に弱い。
なぜなら賃借人は、借りなければ生活場所がない、営業場所がない、耕作地がないのに対して、賃貸人は、他人に貸せる不動産を持っている。











