「何処で暮らすも一生」 松岡英雄 新住まいのことわざ(60)
住宅新報 2011年4月5日 号 11面
どこで暮らしても1回きりの人生に変わりはないこと。と言いながら、どうせなら、自分の気に入ったところで一生を送りたいという願望を込めて使う。
そこは昔、遊廓(ゆうかく)があった。正確に言えば、「昭和33年3月31日」までそういう店が数十軒集まっていた。小学生だった私は、その町を通り抜けて、東映映画の「笛吹童子」や「紅孔雀」を見に行ったものである。もちろん、その町がどんな町なのか、知る由もなかった。
その町は、よそでは見られないような立派な玄関構えの家や、青とか赤の派手な色彩のタイル張りの家が多かった。開け放たれた玄関からは、大きな池と手入れの行き届いた築山のある中庭が見えたりした。











