貸家並みのワンルーム賃料、不審生む賃料ギャップ
もう、ずいぶんと昔の話、私がこの業界に入りたての頃、青森から一橋大学に現役合格を果たした娘さんが来店した。都会の有名進学校から、ということなら珍しくもないが、地方の高校から一橋大学に現役で受かる、というのだから相当に優秀な学生さんであると分かる。希望条件など聞いても話がちゃんと整理されていて、こちらの話に対する理解力もある。
当時の国立市は、一世を風靡(び)した人気歌手「山口百恵」が結婚して新居を構えたことと学園都市のイメージで人気が高く、こう言ってはナンだがさほど生活の便は良くないのに若者が憧れる街であった。そのせいか、家賃も中央線の特別快速が停まる立川より高く、当時主流だったロフト付きの物件ともなると1ルームでも6万円台後半が相場であった。
【予算は6万】
で、青森から上京した娘さん、予算は6万くらいまで、とのことで、いくつか案内したうちの1室が気に入り申し込みを入れてくれることになった。携帯などない時代の話で、ご両親が心配していらっしゃるだろうから、と、「ここから家に電話して報告してあげてください。ご両親も安心してくれるでしょうから」と電話してもらうと、最初は普通に話していたが、途中で何だか口ごもっている様子。「どうしたの?」と聞くと、「電話を代わってもらえますか?」と言う。相手は母親だった。




















