三大都市圏 分譲マンション賃料の徹底研究 ~「築年数」×「最寄駅からの所要時間」分析から見えてくる特徴と傾向~
連載: Kantei eye
的で購入されたであろう新築分譲マンションや築年数が浅い中古マンションから数多くの賃料事例が発生している点である。当社で分譲マンション賃料の集計を開始した1994年以降、これまでも新築・築浅中古マンションからの賃料事例は確認されていたが、それらの事例件数自体は僅かな数に留まっており、主要都市や大都市圏での賃料水準に対するバイアスとなるような影響力はなかった。しかし、2012年末を境に主に東京都心部や湾岸エリア、大阪市や神戸市など三大都市圏主要都市の中心部で新築マンションからの賃料事例が目立つようになり、大規模マンションやタワーマンションなどでは竣工後間もないタイミングで同一物件から30~50件規模の賃料事例が新たに発生するケースも見受けられる。
もともと、分譲マンションの賃料事例の総数は決して多くはないため、個々の事例が賃料水準へ及ぼす影響は相対的に大きくなるが、昨今のように賃料水準が高額となる新築マンションからの賃料事例が数多く流通している状況では、従来通りの単純平均による賃料データに基づいて分析・検証を行うだけでは賃料動向の実態を正確に把握することは難しく、これらイレギュラーな流通事例に対応するためには集計対象やエリアをより細分化した精緻な調査が必要となる。そこで、今回は賃料水準との関係がイメージしやすい「築年数」と「最寄駅からの所要時間」に着目し、これら属性を区分してそれぞれの賃料データを集計・分析することで、分譲マンションの賃貸市場での“実際の動き”について把握を試みた。また一般に、築年数が進んだり最寄駅からの所要時間が伸びると、賃料水準が低下することは広く認識されているが、それぞれの属性で賃料水準が低下する度合いやその違いについてもデータを基に数値化した。賃料動向の実態や地域別・駅別の相場賃料を把握したり、経年による賃料低下リスクを考慮する際の一助となれば幸いである。(市場調査部 研究員 高橋 雅之)
●集計の方法
データは全て東京カンテイ独自のデータベースに登録されているものを使用。






















