企業支援の評価体系調査 私的整理や廃業を円滑化 金融庁が行政方針
金融庁は、地域金融機関が事業者支援に取り組む行職員を育てるために適切な業績評価体系を構築しているか調査に乗り出す。8月29日に公表した2023事務年度(23年7月~24年6月)の「金融行政方針」で示した。「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」の活用を希望する事業者が弁護士を選びやすくなる環境整備や、廃業を考える経営者に対して支援機関への相談を促すための対策も検討する。
最新の行政方針では事業者支援の重要性を前面に押し出し、地域銀行や信用金庫に対して踏み込んだ取り組みを促した。新たに調査に乗り出す構えを示したのは、ビジネスモデルと行職員向けインセンティブとの整合性だ。「個人の評価・育成・キャリア形成に関する組織としての考え方や制度」について調査する。
その背景には、経営方針で事業者支援の徹底を掲げながら、業績評価では取引先の経営改善よりも融資残高の増加などを重視する金融機関が多い実態がある。コロナ下で取り扱った実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資の返済が進めば預貸金の減少要因になることから、それを補うために各金融機関がボリューム獲得に走る懸念がある。金融庁はそうした事態を防ぐため、金融機関の経営方針と評価体系が一致していなければ是正を促すと見られる。














