家庭用IoT機器の悪用実態を整理し対策強化 総務省、警察庁

総務省と警察庁は7月21日、家庭用IoT機器をサイバー攻撃の中継に悪用する「レジデンシャルプロキシ」の実態と対策をまとめ、公表した。官民の関係者で構成する対策アライアンスも設立し、8月下旬頃に初会合を開く予定。スマートホーム化が進む住宅業界でも、IoT住宅設備の供給や管理に当たり留意が必要となる。
「レジデンシャル」は「住宅の」「家庭用」を意味し、「プロキシ」はインターネット通信を中継する「代理」(サーバ)を指す。「レジデンシャルプロキシ」は、一般家庭のインターネット回線に接続されたIoT機器を第三者の通信の中継に利用する仕組みであり、これを用いると、通信先には一般家庭のIPアドレスが記録されるため、本来の通信元や正規利用者との判別が困難になる。
これまで、家庭用のネットワークカメラやルーター、動画ストリーミングデバイスなどが、利用者の認識しないまま攻撃の踏み台となる事例が確認されている。悪用されると、回線契約者が攻撃者と疑われるほか、家庭内ネットワークへの侵入や情報流出にもつながるおそれがある。
スマートホームやIoT住宅設備を提供する住宅事業者にとっては、信頼できる機器の採用、更新方法やサポート期間について利用者へ周知することなどが求められる。マンションの共用設備では、IoT機器用ネットワークの分離やアクセス制御など、引き渡し後を含む安全管理も重要となる。
(グラフ) インターネットバンキング不正送金事犯のうち、犯行時にレジデンシャルプロキシが用いられた件数と被害額の割合(24年、警察庁分析。警察庁、総務省、情報通信研究機構「家庭用IoT機器を悪用するレジデンシャルプロキシの現状」より抜粋)






















