紙上ブログ 不動産屋の独り言 428 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 退去時のずさんな対応 「同業者で、それはない」
住宅新報 2017年11月21日 号 7面
多摩郊外のアパートの入居者から退去の連絡があった。入居していたのは同業者の50代の独身男性。犬を飼っていて、以前に部屋の中の様子を見たときには相当散らかっていて、「これは退去の際にもめるだろうな」と覚悟はしていたが、行ってみたら想像以上。それより、立ち会いの約束をしていたのに、荷物は完全に出していないし、ゴミも片付けていない。粗大ゴミを退去後に回収しに来ることはよくあるが、その手続きも済んでいない。それでは中のチェックもできないのだから、立ち会いの点検は不可能である。一般人ならともかく、同業者であるならそんなことは分かっていなければならない。第一、そのアパートは駅から相当に遠く坂道を登ったところにある。電車と徒歩で行くしかない私にとって出直しは本当にキツい。
片付け進まず
翌日の午後には他の業者の案内の予定も入っていた。必ず翌日までにすべて片付けることを約束させ、改めて出直すことにした。正直、私は「明日までに片付けるのは困難」と思ったが、本人が「絶対に片付ける」と言うのだから仕方ない。第一、本人は遠方に引っ越すし、明日中に移動していなければならない事情もある。気が重かったが、翌日また行ってみたら、昨日よりはマシだが、まだ荷物が残っていて、「今から知人の家まで車で2往復して運べば終わるから」と言う。ならば時間の変更を連絡してくれればよさそうなもの。「嫌がらせか」と腹立たしかった。だが、怒っている暇はない。「荷物を出した後で不都合な箇所が発見されたら請求しますからね」と伝えて室内をチェックさせてもらった。






















