紙上ブログ 不動産屋の独り言 447 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 お客さんからの難儀な相談 懲りない人に言葉は届かない
住宅新報 2018年4月10日 号 7面
当社で以前に部屋を紹介した60代の女性から相談を受けた。電話の様子ではかなり深刻な話のようだ。電話の翌日には当社に来るという。名前を聞いても顔が浮かばなかったのだが、来店した顔を見て、「ああ、あの時の困難な条件の人だ」と思い出した。そして、持ち込まれた相談事は、あの時よりもっと困難な話だった。
同僚が立ち退きに
同じ職場の同僚男性が明後日には立ち退きの強制執行をされるのだが、すぐに貸してもらえる部屋はないかという内容。あるわけがない。当たり前である。今も家賃を滞納していて、そのために裁判を起こされて、出された判決が「強制執行」なのだから、それで貸してもらえる部屋などない。保証会社の審査が通らないし、連帯保証人などもいないだろう。もしいたとしても、今までも連帯保証人がしっかり責任を取ってくれていたのなら裁判にならなかったはず。不誠実な対応をしていたからこそ訴えられたわけで、たとえ金をかき集めて何とか契約金が払えたとしてもすぐに滞納が始まるに決まっている。相談者は「坂口さんなら何とかしてくれると思ったのに…」と落胆していたが、相談者が焦っているのには理由があった。






















