紙上ブログ不動産屋の独り言469 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 見覚えのある名前に嫌な予感 非情な対応、思い出す
住宅新報 2018年9月18日 号 7面
当社の管理物件の定期点検の件で某住宅メーカーの営業所を訪問したとき、店先の「本日ご来店予定のお客様」というボードが目についた。その中に、あまり世間にいない名字があった。当社の元管理物件の家主と同じである。もし同一人物なら、嫌な思い出しかない。たまたま担当者がいたので、「あそこに書かれているAさんて、ご職業は〇〇ですか」と聞くと、「はい、そうです。ご存知なんですか」と言う。それで、今後の営業の参考にもなるだろうから、何が起きて、どんな人物なのか担当者に説明してあげた。
客の不幸に
物件は貸家で、20年も入居していた家族のご主人が心臓発作を起こして家で倒れて、そのまま亡くなった際、家主のAさんは近所に住んでいたのに線香をあげに行くでもなく、ご遺族のことを心配する私に、「ちょうどいい。出ていってもらってくれ」と言い放った経緯がある。家賃が遅れたことも一度もなく、しっかりした娘さんがいるから今後も滞納の心配はない。それでも「そんなのは分からないでしょう。心配だから明け渡してもらいたい」と言って、私の説得に耳を傾けなかった。






















