製鉄と漁業の街として最盛期には人口9万人を超えた岩手県釜石市。合理化の波で人口は年々減少し、3.11東日本大震災前には4万人弱、現在の人口は約3.5万人となった。そんな同市で、売買、賃貸仲介、賃貸管理を事業の3本柱とするのが同社。特に売上高の7割を占める売買では、受託件数が月平均15件を数える。社員9人体制では人材の確保・育成を課題に挙げ、「中古住宅におけるインスペクションや、オーナーセミナーなどを通して相続への対応強化が課題となる」と話す。
佐々木社長は5人兄弟の末っ子。世界を飛び回る夢を持ち旅行会社に就職して間もないころ、不動産業を立ち上げた父を手伝うことに。1年半後に父が他界したため、24歳にして後を継ぐ立場に立った。人口減少の先に見えたのは企業の淘汰。体力勝負でがむしゃらに働いたが、倒産の夢にうなされたこともあったという。そんな未来予想を危惧し、ERAの前身である住通チェーンに加盟したのが97年7月。「地域ナンバーワンになるためには、自分たちが持つオンリーワンを生かすこと。そのための行動としてフランチャイズ(FC)に入り、同業他社との差別化が必要と考えた。旅行会社を志した私にとって、世界中に加盟店があるFCという点も魅力的だった」と笑顔で振り返る。
ERA加盟後は、全国大会や東北地区運営委員会などに参加し、「自社や地域に還元できるノウハウ、加盟店同士のつながりを学んだ。その結果、考え方、行動が変わり、売り上げに表れた」という通り、同地区の運営委員長を務めたほか、営業成績優秀者として全国チャンピオンにも輝いた。「不動産業は人間業」と言い切り、「視座を高く持ち、地域で市民権を得るために社会貢献を継続していくことが不可欠。いい人には、いい人が呼び込まれるという『正のスパイラル』がある」と指摘する。
























