紙上ブログ不動産屋の独り言611 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 条件交渉で最低限守るべきこと 「ただ聞いただけ」は困る
住宅新報 2021年7月13日 号 6面
賃貸の入居者募集で、最近は借り手市場ということもあって、広告を出している通りの内容で申し込みが入るとは限らなくなった。「礼金ゼロにならないか」とか「家賃が6万5000円になっているけれど6万円にならないか」とか「日割り発生を1カ月先まで待ってもらえないか」など、中には「ダメ元で言ってみただけ」というような無理な交渉が入ることもある。常識外な交渉でなければ一応家主に相談するが、不動産屋が付いていて、どうしてそんなメチャクチャな交渉をするのかねえ、客から言われても「それだと通る審査も通らなくなりますよ」と言って、妥当なラインをアドバイスしないものかと不思議に思うことがある。
需要と供給
例えば6万5000円で募集しているなら、せいぜい6万円と思うのだが、それを5万5000円で交渉してくるケースもある。6万円でも他の入居者とのバランスが取れなくなったりして、もしも何かでバレたりするとトラブルにもなる。中には、長く空いていると「今、いくらで募集しているんだろう」とネットで調べる入居者もいる。私に電話をしてきて「今空いている隣の201号室、6万5000円て、おかしくないですか。うちの家賃、値下げしてもらえませんか?」と言われたこともある。「需要と供給のバランスでそうなっているけれど、相場としては7万円で高いということはありません。ですが次の更新では考えてくれるよう家主に伝えておきます」と言い、更新までは値下げしない。うちの信用問題にもなるから。























