紙上ブログ不動産屋の独り言655 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 認知症になった老婦人のその後 滞納家賃は子供4人が負担
住宅新報 2022年5月31日 号 6面
私のことを「宝石を盗んだ泥棒」と言い始めた老婦人。立ち退きを迫られていたものの、転居先の当てもなく、仮に見つかったとしても審査が下りないのは明白で、子供たちはその老婦人(母親)からずっとDVを受けていたから今後は連帯保証人になってくれる可能性はない。とにかく生活保護を受けてもらうしかない状況に追い込まれていたのだが、市の包括支援センターの尽力により、グループホームには入れる可能性が出てきた。それは実にありがたい。
保証人ではないが
家主の厚意で滞納していた(その時点で)10カ月分の賃料は免除する代わりに立ち退き料も払わない、ということにはなっていて、本来は立ち退き料をもらうどころか、ずっと以前に契約解除されて追い出されていても不思議はないくらいの状況だったのだから、御の字だと思えた。普通は子供たちも「後は知らない」になりそうなものだが、なんと滞納家賃の全額を4人の子供が協力して払ってくれるとのこと。家主の娘さんに連絡すると、ものすごく喜んでくれた。100歳を超える家主(母親)は今は施設に入っていて、その費用もかかるからとても助かると言う。私も、この仕事を30年以上続けているが、今までに連帯保証人ではない家族が滞納家賃を精算してくれたことなど一度もないからすごいこと。























