紙上ブログ不動産屋の独り言660 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 隣同士のトラブルに巻き込まれて4 家主の気持ちも考えてほしい
住宅新報 2022年7月5日 号 6面
宝石店のKさんの言い分も分からないではない。「建て替え間近で、いつまでその店で営業させてもらえるか分からないとしても、だから設備に金を掛けたくないとしても、焙煎をするなら高い煙突や強力な換気扇を設けて対応しなければならないハズ」という主張。私は焙煎に関する知識がなく、いい香りがするからほとんどの人はむしろ喜んでくれる、と思っていたのだが、そうではないらしい。Kさんが宝石や貴金属の細工だけしているのなら問題はないが、靴や衣料品も手掛けているようだから「それに香りがつくのは困る」と言われれば否定はできない。
又貸しの相談
珈琲店の店主からは、以前に「もし、ここが建て替えになったら坂口さんはここに戻ってくるんですか?そしたら不動産屋さんの店の一角で珈琲豆を売らせてもらえますか?」と聞かれたことがある。「それも面白いかもしれないね」とは伝えたが、最近になって近くにオープンするレストランのオーナーから「うちの店で売ればいい。焙煎もしていいよ」と言われたみたいで、それは渡りに船。はっきりと自分の味方をしない私よりありがたいことだろう。「全部持っていくスペースはないので、ここはここで確保しておきたいんだけど、レストランのオーナーさんの知り合いが『バーをやりたい』と言っていて、夜だけ又貸ししようかな。2万円で貸せば1万円残るし。見たいと言っているから見せてもいいですか?」と言う。「見せるのは構わないけど、家主さんが了解しないと思うよ」と伝えた。私としては自分の損得ばかりを考えず、若い人を応援してあげようとしてくれている家主の気持ちも考えてほしかった。それで、私も爆発した。「たとえあなたが言っていることが8割正しいとしても、自分の都合ばかりを押してこないでほしい。だいたいが1万円、2万円のことでそんなこと言ってるくらいならもう辞めちゃいなさい」と叱った。























