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プレミアム会員限定紙上ブログ不動産屋の独り言683 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 娘によるDVから解放された老婦人 人間不信もしょうがない

住宅新報 2022年12月20日 号 6面

連載: 不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜

売買・賃貸仲介
紙上ブログ不動産屋の独り言683 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 娘によるDVから解放された老婦人 人間不信もしょうがない

 実の娘によるDVで家を出ることになった高齢婦人(75歳)がいる。以前に近所で古本屋をやっていた男性が、廃業して今は社宅マンションの管理人をやっていて、その同僚、とのことで当社に相談があった。他に親族はおらず、生活保護も受けていないから保証会社の審査は通らないし、部屋探しは困難。幸い「部屋探しに困窮している人」の部屋探しを専門に扱っている業者と懇意にしているので、相談したらどうにか見つけてくれて、老婦人は娘のDVから逃れることができたが、どうして実の親に暴力を振るえるのか私にはサッパリ分からない。

様子確認を頼まれ

 平穏に暮らし始めたようだが体調がすぐれず、心を病んでいて、知人も心配して電話をしたり訪問しているのだが、最近は電話にも出ず、メールを送っても返信がない、とのことで、「様子が分からないので坂口さんから聞いてもらえないか。心配なんだよね」との依頼があった。私は面識がないので、部屋探しをしてくれた業者の担当者に依頼すると、真相が分かった。「年をとっていても私は女だから、その男性が何度も電話してきたり部屋まで訪ねてくるのが嫌」とのこと。勝手な話である。知人は男ではあるけど「老いらくの恋」に燃えるタイプではなく、真剣に心配してくれている。「ちゃんと食べているんだろうか」と、月に一度くらいは弁当を届けたりもしているし、そもそも本来なら部屋を貸してもらえない条件なのに「つて」を頼って見つけてくれて娘のDVから解放してくれた恩人である。大丈夫なら「大丈夫」と言えば済む話だろう。

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