竹井英久の 思案あれこれ (19) 宅地建物取引業法を超える
住宅新報 2023年3月14日 号 7面

戦後の昭和27年に宅地建物取引業法は、戦前の口入れ稼業から派生した警察傘下での取り締まり法律が新憲法でなくなり、住宅不足を背景とした詐欺類似行為や就業不適当な者が仲介業を営むことで不正行為が横行したため、その取り締まりのために立法された。その国会審議で印象的なのは、全国での生業的な仲介業の存在に対する配慮を求める声の大きさである。詐欺的行為は防止するが、契約書を作ったり、登録制はいいが資格試験をすることはないなど、各地の世話好きな人々が個人で担ってきた仲介実態を追認したことだ。
生業許容の風潮
当時の状況では仕方ないことだが、そうした生業許容の風潮が顧客でなく事業者に向いた業法運用につながっていると思う。宅地建物取引員は事務所に1人からスタートしたからいまだに全員必須の資格になっていなかったり、あっせん調書が否定されてからは、取引の届出が強制されず価格公開のメリットを顧客側が得ることができていない。























