紙上ブログ不動産屋の独り言695 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋冥利に尽きる話 (下) 昔の大家から家探し依頼
住宅新報 2023年3月21日 号 6面

中華料理店でランチを食べている最中に電話が鳴った。名前が登録されていないので、名乗られたけど周りの雑音でよく聞こえなかった。「これからお店に伺いたいんですけど、大丈夫ですか?」とのこと。「2時半くらいなら店に戻ります」と伝えると、「分かりました」とのこと。少し早く店に戻って待っていると、ご夫妻で現れた。「もうお忘れでしょう。オタクの管理でなくなってずいぶん経ちますもんね。実は、家を買おうと思って。うちの人と、家を買うなら坂口さんにまず相談しようと話していたんですよ」と笑う。お顔は見覚えがあるが名前が出てこない。そんないい話で来てくれたのに名前が出ないのはマズい。以前は名前と電話番号を登録していたが、管理を切られて何年も経っているから削除していた。
中古物件を希望 奥様に「看護師をしてましたよね」と聞くと、「ええ、そう」と笑う。「やっと思い出してくれたか」という笑いだろう。子供はおらず、2人で住むのに3LDKを希望。今の部屋は2DKだけど、荷物が多いんだとか。2人して、「趣味の部屋が欲しい」とのこと。土地を購入して注文建築で建てるのではなく、中古物件でよい、と言う。頭金は2000万円あるとのことだが、いくら家を買うからと言っても、持ち金をすべて頭金で使ってしまうのは賛成しかねる。幸いにも、土地を買って家を建てたい、とは望んでいない。中古住宅を購入するための専門家の客観的なアドバイスが欲しい、と思ったようだ。
瑕疵の予測も必要























