紙上ブログ不動産屋の独り言702 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 泥棒だと訴えた入居者 成年後見人から手紙が届く
住宅新報 2023年5月9日 号 6面

昔は私のことを「神様仏様」と言っていた老婦人のKさん。家賃が滞り始めて私が督促したら、「あなたが盗った宝石を返してくれないと払えません」と言い出して、家賃を払わずに占拠していたが、2月になって突然、成年後見人となった弁護士から手紙が届いた。「1月30日をもって退去しました」と言うが、退去の連絡も鍵の返還も受けていない。実はまだ居座っている可能性もある。後で弁護士とも電話で話して、「退去の連絡もなく、鍵の返還もない、というのでは退去したことにはなりません。本来は退去時に引っ越しの立会いをするものですが、それも出来ていません。先生はKさんが部屋を明け渡したことを確認していますか」と聞けば「いいえ」と言う。「ならば速やかに鍵2本を返還するようKさんにお伝えください」と言い了解してもらった。
部屋を確認に行くと
後日、入居者の長男とアパートを確認に行った。ドアポストから中の様子を見たら思った通りのゴミ屋敷。ゴミ屋敷でも、覗いた感じでは生活臭はしないから、本当に出て行ったのかも。だけど、もう80歳で無職、民間のアパートでは審査が通らないし、施設にでも入ったものか。その数日前、長男に弟からメールが来て、「〇〇駅前交番で認知症の老婦人が保護されたらしいよ」とのことなので、私と長男で交番まで行ったが、都内のどこでも「そういう高齢婦人が保護された」という記録がないとか。弟の悪戯だったようだが、こちらとしては迷惑な話。半日潰れてしまったのだから。























