紙上ブログ不動産屋の独り言712 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 亡くなった大家の義理堅い娘さん 2倍の価格で買い取る話が
住宅新報 2023年7月18日 号 6面

A市に住んでいた大家さんと、同居していた娘さん(次女)が相次いで亡くなり、B市の外れにある古いアパートを売却することになった。アパートは1Kが4部屋で、全て空き部屋である。以前に書いているが、ご遺族は長男と長女、そして三女の3人。その長男が曲者で、金に細かく平気で人を裏切るタイプ。次女が「母や妹の生前、どれだけ坂口さんに世話になったことか。坂口さんに全部お任せしないと母が泣くわよ。口を挟まないでよ、妹も了解しているんだから」と言ってくれたお陰で、他のご遺族の横やりが入る心配がなくなり、専任媒介契約も結んでもらい、少しでも高く売却してあげようと、いろんな業者に声を掛けると、判で押したようにどの業者も買い取り価格は1000万円、とのこと。
接道幅2mか 1社だけ1300万円とのことで、ただし、それは接道幅が2メートルあったときの話。2メートルあるかどうか疑わしいので先に確定測量をしてもらうことになった。その業者も「接道幅が2メートルなければ1000万円だよ」と言っていて、そう長女に伝えると、「構いませんよ、それで進めてください」と言う。良かった、両手手数料だから80万円くらいにはなるな、と期待していたら、義理堅いハズの長女から電話があった。「ごめんなさい。税理士さんに話したら『そんな安い訳がない、私も他を当たってあげる』と言って、『大手М社が接道が2メートルなくても2000万円で買い取ると言っているから』と連絡してきたのよ」と。つまり専任媒介契約は貰ったけど、M社が買い取ることになったようだ。
1社だけ高額提示























