クローズアップ 資金洗浄 不動産取引に潜む黒い影 本人確認で前提犯罪を防ぐ 詐欺、贈収賄、反社勢力と癒着……
住宅新報 2023年10月10日 号 6面
地方銀行がメガバンクを通して香港の銀行に送金した先に経済制裁リストに載っている北朝鮮籍の人物がいたり、南アフリカの富豪がフィッシング詐欺に引っ掛かり、パソコンのマウスをクリックしたら口座のお金が瞬時にロンドン、香港を経由して日本国内のペーパーカンパニーに振り込まれたり、海外の取引先を装い銀行をだまして送金させようと試みる。元銀行員は、そんな金融犯罪が世界中で横行していると証言する。
サイバーリスクも高まっているが、オンライン・オフラインともリスク管理の入り口はブラックリストと付き合わせて行うネームスクリーニングと呼ぶ本人確認だが、オンライン上でのなりすましは、法人の場合、登記確認や取締役、株主から調べやすいものの個人確認は難しさが増している。国際情勢の複雑さも相まって財務省や金融庁、銀行など金融機関はAML(anti money launderring)とCFT(Countering the Financing of Terrorism)の対策に追われる。
日本では、犯罪収益移転防止法(犯収法)が16年に一部改正され、同年の10月1日に施行したが、この犯収法上の義務を負う特定事業者にクレジットカード業者や宝石業者などと共に宅地建物取引業者も含まれた。犯収法とは、マネーロンダリングやテロ資金供与を防止することを目的に特定の取引を行う場合に本人確認を義務付けたものだ。























