不動産学の魅力 明海大学 不動産学部 第109回 順天堂大学浦安・日の出キャンパスを調査 大学の外観と周辺景観の調和とは
住宅新報 2026年7月21日 号 7面
大学は、地域の景観を構成する要素の1つでもある。キャンパスの建築デザインや配置、緑地空間は、周辺の街並みを形作る上でも大きく関わっている。私は、「不動産学基礎演習」の一環として、順天堂大学「浦安・日の出キャンパス」(千葉県浦安市)の外観、周辺景観の文献調査と現地調査を行い、どのようにキャンパスと街が調和しているかを考えた。
このキャンパスは2022年、医療科学部の新設を契機に開設。4つの講義棟と体育館、グラウンド、薬用植物園等の施設からなるキャンパスは、東京湾に面した埋立地に位置しており、小学校や住宅地、公園、広い道路などが整備された街並みの中にある。キャンパスの4つの棟はすべて、柱と梁による規則的なグリッド構造で落ち着いたデザインで、主張しすぎない外観との印象を受けた。建物の高さは大学北側から海のある南側にかけて下がるように計画され、常に海側への視界が広がるようにつくられている。体育館は軽快な外観が採用されており、開放的な街並みとうまく調和している。講義棟と体育館をつなぐキャノピーを正門と見立てることで、過度な表現にならない程度に地域住民が入り口だと分かるようなつくりをしており、自然と街に溶け込んでいた。
周辺景観との調和という点では、キャンパス内外にある多くの緑地が挙げられる。文献調査では、海沿い特有の強い風や日差しを和らげるため、並木と呼ばれるランドスケープが採用されていた。現地調査ではキャンパス内にはいたるところに緑豊かな空間が設計され、学生たちが落ち着いて休めるような場所が多く見受けられた。キャンパス外では、大学を囲むように塀ではなく緑地が設計されており、周辺住民に親しまれやすいように計画されたのが分かった。キャンパスを縦断する通路は、地域住民にも開放されており、学生だけでなく地域住民にも憩いの場として提供され、地域社会とのつながりを考えて計画されたのだと分かる。























