「賃貸収益をそのまま還元」 ニッセイ基礎レポート 配当要件から売却益除外を
住宅新報 2012年3月27日 号 3面
ニッセイ基礎研究所は、160銘柄、時価総額約35兆円に成長した米国リート市場との比較を試みた、「Jリート市場10年の軌跡と今後の成長要件」と題したレポート(金融研究部門不動産投資分析チーム/岩佐浩人主任研究員)をまとめた。まず過去40年間の総合収益率が年率11.9%と米国株式の9.8%を上回り、中長期にわたる良好なパフォーマンスが投資家の信頼を高め、世界中から投資資金を引き寄せている米国リートの現状を紹介。その発展過程に学ぶべきことは多いとしながらも、模倣ではなくリートの理念に立ち返ってその役割と機能を確かなものにする取り組みが大切だと主張している。
そのうえで「不動産賃貸キャッシュフローをそのまま投資家に還元すること」がリートの理念のひとつだとし、物件売却益(キャピタルゲイン)を配当要件から除外すべきだと指摘している。日本以外の主要国ではキャピタルゲインの分配は配当要件に含まれず、未分配所得への課税や内部留保に対しても何らかの軽減措置が講じられているケースが多いという。
長期の不動産運営においてキャピタルゲインは将来の損失発生に備えたリスクバッファーであると共に、キャッシュフローの源泉となる不動産ポートフォリオを維持強化するための再投資原資との共通認識が存在するためだという。
























