賃貸オフィスビル市場を点検する3回目は、資産の運用に改善の兆しが見え始めている不動産ファンドに焦点を当てる。「賃料単価が上がらなくても事業収支は改善に向かう」と見る、Jリート、私募ファンドの運営に携わる野村不動産投資顧問の緒方敦取締役にオフィスビル賃貸市場の現状と見通しについて聞いた。
||ファンドの運用状況から見たオフィス賃貸市況の現状はいかがでしょうか。
緒方氏 当社が運営するファンドでは、リーマンショック後には稼働率が93%を割るところまで低下したが、現在では約97%の水準まで戻している。テナントの入れ替え期間などを勘案すれば、満室稼働に近い状況と言ってよい。市況が改善しているのは、東京都心部では需要の回復によるところが大きく、大阪、名古屋、福岡などの地方では、ビル供給の抑制が主な要因となっている。

























