大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<54> 埋め込まれた〝心の時限爆弾〟 突然、被災者を襲う不安
住宅新報 2012年5月15日 号 10面

南相馬市原町区の海岸沿いにまとめて積み上げられた被災車両の数々。次第にいたたまれなくなる
「放射能は気にしていない」と言っていたから、体調が悪いだけだと思っていた。何より本人が望んでいたことだから、それが理由で気分が悪くなるようなことはないと思っていた。
だが無意識に気にしていた。押さえつけていた不安が突然襲ったことは明らかだった。それが証拠に、南相馬からの帰路は何ともなかった。
似たような話は母親からも聞いた。南相馬の知人に支援の物資を届けようと岩手から車で乗り込んだ男性2人が、全村避難している飯舘村に入った途端、相次いで気分が悪くなり、窓から吐いたのだ。飯舘村の放射線量はいまだに高いが、むろん放射線による直接的な健康被害ではない。
























