米国不動産流通システムに学ぶ 国交省・小林不動産業政策調整官が見た市場 〈7〉 市場拡大要因を総括 消費者ニーズを実現する流通システム
住宅新報 2012年7月3日 号 2面
連載: 米国不動産流通システムに学ぶ
1990年以降急拡大した米国の不動産流通市場。本稿ではそれを支えた不動産流通システムの特徴や業界団体、行政の取組みの解説を連載してきた。最終回となる第7回は、米国流通市場の拡大要因を総括したうえで、小林不動産業政策調整官が考える米国流通システムから学ぶべきポイントを考察してもらう。
米国の中古住宅流通市場が拡大してきた背景には、人口増加や移民・海外からの資金流入、若年層の購入意欲の高まり、ベビーブーマー世代の大量リタイアに伴う老後の住宅需要といった実需と、住み替えを頻繁に行う国民性がベースにある。
この実需や国民性を後押ししてきたものの中には、長期・安定的な低金利のほか、税制面の取組みがある。譲渡税の控除やローン利子控除制度だ。譲渡税の控除は2年間の居住要件を満たすことで、夫婦合算申告で50万ドルまでが免税されるもの。2年経過で何度でも利用可能だ。特に、米国の伝統的なライフスタイルになっている買い替えサイクルを支えてきた。
























