省エネ住宅にこそパッシブな発想を(上) 建て替え・リフォーム特集 自然の恵み、住まいに生かす あるがままの「環境」を受容
住宅新報 2013年3月19日 号 12面
東日本大震災と福島原子力発電所事故は、先端技術に頼った現代社会がいかに脆弱か、その限界を私たちの心に刻みつけました。エネルギー問題や地球温暖化という大きな課題を前に、最新技術に頼るばかりではなく、身近なところから省エネルギーや地球環境の保護につとめようという気運が高まってきています。身近な自然エネルギーをうまく活用していこうという家づくりの知恵や方法について、考えてみたいと思います。
(建築家/西島 正樹)
太陽光、風力、波力・潮力、流水・潮汐、地熱、バイオマスなど、自然界には利用できそうなエネルギーが様々と存在します。この自然の力を利用する方法としては、現代技術を駆使した最先端のシステムから昔ながらの素朴な工夫まで幅広くありますが、自然そのものと向き合う姿勢に注目して整理すると、大きく二つの考え方に分類できます。一つは、機械を使って自然エネルギーをより利用価値の高いエネルギーに変換して活用する方法、もう一つは、自然のエネルギーをそのまま受け入れて利用していく方法です。前者をアクティブシステム、後者をパッシブシステムといいます。アクティブとは環境に「積極的に働きかける」という意味です。その対語となるパッシブは、環境を「受容する、受け入れる」という意味から、このように呼ばれています。


















