地域マネジメント学会 「地域」論考 在り方と提言 11 高齢者「居住」の持続可能性 ~「住む」ことと「住み続ける」こと
住宅新報 2013年6月18日 号 3面
連載: 「地域論考」
高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針(09年8月19日、厚生労働省・国土交通省告示第1号)によれば、高齢者の住まいは、「ハード」と「ソフト」を一体的にとらえて、国民本位・住民本位の立場から、住宅政策と福祉政策の緊密な連携のもとに取り組む必要があるとされている。すなわち、「高齢者」居住については、安心・安全に「住み続けること」という観点が求められることとなる。更に、高齢者の場合は、介護をも含めた生活の質を確保するため、資産状況により行政の手当てが必要な場合が発生する。
そのため、住宅・都市計画などのハード面について法整備する一方、介護などの生活の質を追及するソフト面での整備が必要となる。この点、ハード面においては、まち自体の高齢化に対応するための法律が施行されるなど、法整備が進められている。これに対し、ソフト面においては「生活の質」を維持するため、生活支援の他に高齢者のライフスタイルを支援するための地域の見守り等が必要とされる。もちろん、地域包括センターなどの支援機関が地域の見守りを行っているが、それでは人材不足の感は否めず、地域住民のボランティアによる見守りが期待されるところである。
高齢者の地域に根差した生活を保障するための法政策としては、サービス付き高齢者向け住宅(以下「本住宅」という)を挙げることができる。本住宅の事業は、サービスの質が安定すれば常に満室になり、ビジネス面でのメリットがあるが、一方、年金受給者層が入居することから、年金所得あるいはその他に得られる所得等の範囲内で入居する場合と、年金所得に加えて自己所有の資産を処分する(あるいはリバース・モーゲージを活用する)ことにより入居する場合が考えられ、資金計画をも踏まえた入居が必要となる場合もあるだろう。























