7月1日、第1回『任意売却取扱主任者』資格試験の申し込み受付を開始した。8月中にも参考書を用意する予定だが、試験のポイントを挙げるとすれば「実務とモラル」。任売に最も必要でありながら、現状で足りていないと思われる要素だからだ。
過去に家業の建築業が傾き、任売によって救われた経験を持つ。親の家や工場など資産をすべて手放したが、不動産業者が債権者との交渉に尽力してくれたおかげで、引っ越し代が手元に残った。何より、「〝自分の意志で〟売却できた」。今度は、自分と同じ境遇の人を助ける立場に立とうと、不動産会社に就職。任売を積極的に手掛けた。
実務に携わって初めて、その労苦が並大抵でないことを痛感する。例えば債権者に抵当権の解除を申請した時、「その中に債務者の知人がいたりすると、感情論で話し合いがこじれてしまう。始めは承諾してくれていても、決済当日に覆されてしまうこともある」。難易度が高い一方、任売そのものが一般に認知されていないために、債務者の無知につけ込んで悪事を働く同業者の姿も見てきた。

























