シェアハウス運営で試行錯誤 コミュニティ形成がカギに 試される事業者の〝腕〟
住宅新報 2013年9月17日 号 15面

良好なコミュニティが鍵に。(写真はストーンズが川崎市で供給するシェアハウス)
10年ほど前から注目され始めたシェアハウス。特にここ3~4年は事業者の市場参入が進み、「賃貸市場の新たなジャンル」としての地位を確立した感がある。利用する入居者にとっての魅力だけでなく、「高利回り」「高収益」を合言葉に、事業収支性の高さを投資家にアピールする事業者も多い。ただ、時には問題行動を取る入居者が出現するのも事実。甘くない現実がそこにある。
「運営管理の労力が想像以上。儲かっても、それ以上の手間がかかった」と語るのは、不動産情報ポータルサイト「ひとりぐらし白書」を運営するエイリスト(東京都渋谷区)の酒井一樹社長。09年9月からシェアハウス事業を手掛けたが、約2年後の11年7月に撤退。今は、ウェブ事業に専念している。
「異常なほどの人気だった」と09年のオープン当初を振り返る。1日の問い合わせ件数は20~30人。数日あれば満室に。1つが埋まれば次の物件を探し、合計5物件(戸建て2物件、マンション3物件)を運営するまでに成長した。潮目が変わったのは、オープンから1年程度経過してから。それまで数十人だった問い合わせ件数が数人に落ち込み、3カ月程度で退去していくケースが増えてきた。退去者が入居者を上回る状況が常態化し、収益はどんどん悪化。酒井社長は、「競合が増えたこと」のほか、「賃料の安さだけを売りにした物件だったこと」を事業失敗の要因に挙げる。

















