「木の文化」普及へ 最後のシンポジウム開く 日本ぐらし館・木の文化研究会
住宅新報 2014年3月25日 号 24面

「木の文化は広まっているのか」と懸念を示す高田教授
日本ぐらし館・木の文化研究会は3月18日、東京・東新橋のヤクルトホールで、第3回シンポジウム「住まい手からみる木造住宅の未来」を開いた。
まず、京都大学大学院の高田光雄教授が主題解説を行った。高田教授は「木の文化は今の日本で本当に普及し、根付いているのか」と問題を提起した。国土の7割を森林が占めているにもかかわらず、「木材自給率は二十数パーセントしかなく、森の崩壊が止まらない。確かに住宅は50%が木造で供給され、ストックでは6割を占める。しかし、木造工法といっても、プレカット工法の普及や工業製品の採用が進んでいるし、柱が見えない大壁工法が普及している。こうした状況で、本当に木の文化が発展してきているとは言えないのではないか」と指摘した。
更に同教授は、木の文化から日本の居住文化を考える手段として京都の町家を取り上げた。その中で、町家を「自然」「まち」「人とのつながり」という3つの視点で論じた。「自然」では庭との一体感が重要で、自然の変化を感じ取る日本人の繊細な感受性を生かした住まいづくりができているか、「まち」では外と内、公と私をつなげる空間や仕組みづくりが重要と語った。

















