空き家数、過去最高に 老朽化、深刻な状態
住宅新報 2014年8月12日 号 1面

今回の調査で過去最高となった空き家数。抜本的な解決策が望まれる
空き家問題に詳しい富士通総研の米山秀隆上席主任研究員によると、「住み替えなどを考えた場合、空き家率は8~10%の範囲であれば問題ない」と話す。今回の調査で、総住宅数は6063万戸(前回調査比5.3%増加)だったため、「485万~606万戸」がその水準となる。調査で得られた820万戸という数字は多いと見るほかない。また、老朽空き家については、5~6%で「深刻」の水準だという。総住宅数をあてはめると「303万~363万戸」であるため、既に深刻な領域に入っている状況だ。
老朽空き家については、ここ数年、全国の多くの自治体で条例による「適正管理」の対策が講じられている。中には「強制力」を定めている自治体もあるが、数字として効果が上がっているとは言い難い状況だ。また、自民党の空き家対策推進議員連盟は、「空き家対策法案」の成立を目指し動いているが、「条例の内容と条例で規定しにくかった内容(所有者が分からなかった場合でも代執行を可能にする)が盛り込まれているに過ぎない。対策のレベルを更に高めるべき」と米山氏は語る。
活用できるものの、現在は空き家となっている住宅を「老朽空き家」にしないためにも、中古住宅の流通活性化は大きな課題といえる。今回の調査では、「売却用住宅の空き家」は30.8万戸で、前回調査よりも11%減少した。国交省が中心となって、国の政策として進めている「中古流通促進策」の効果が表れていると見てよい。一方、賃貸用住宅の空き家が、5年前の412.7万戸から429.2万戸に拡大した。新築着工戸数が好調な賃貸住宅だが、空き家増加を食い止める策を、今後考えていくべきだ。























