民法改正のポイント ――早い情報が実務で生きる 渡邉不動産取引法実務研究所 代表渡邉秀男【10】 債権編(6) 瑕疵担保責任の改正(4)
住宅新報 2015年6月9日 号 8面
連載: 民法改正のポイント

改正瑕疵担保規定のまとめ
Q 前回、瑕疵担保責任に関する規定が分かりやすくなったという話が載っていましたが、その他にも分かりやすくなった規定はあるのですか。
A あります。それは、瑕疵担保責任の追及手続です。今までは、買主が売主に瑕疵担保責任を追及するには、瑕疵の存在を知ってから1年以内にその事実を売主に通知するだけでは足りず、その具体的な損害の額を算出したうえで、売主に対しその損害賠償請求をするという手続が必要だったのですが(判例)、今回の改正では、これを大幅に簡略化し、買主はその瑕疵の存在(契約内容に適合していないという事実)を知ってから1年以内に売主に通知するだけで請求の効力が生じるように改正しました。この簡素化の規定は、損害賠償請求のほかに、契約解除や追完の請求、代金の減額請求といった改正法に基づく責任追及の方法にも適用されますが、この「1年以内」という短期の規定は、「権利の瑕疵」とか、「数量不足」などの場合には適用されません。なぜならば、そのような瑕疵の場合には、物の瑕疵のように時間の経過とともに瑕疵の状態に変化が生じるといったこともないので、そのような1年という短期間で法律関係を安定させる必要がなく、一般の消滅時効(5年~10年)の規定を適用すればよいからです。
Q 競売の場合の売主(債務者)の瑕疵担保責任についてはどうなりましたか。























