点検 不動産投資 宮城大学事業構想学部教授田辺信之 「地方創生」シリーズ33 求められる第二次戦後改革 慶應大学総合政策学部教授上山信一氏に聞く
住宅新報 2015年11月17日 号 5面
連載: 点検 不動産投資

上島信一氏
――地方創生には、雇用の問題が常につきまといます。
上山氏 地方都市では雇用が最大の課題です。特に若者がここで働きたいという魅力的な職場づくりが必要です。それにはやはり地域外から資金と人をどうやって呼び込むかです。
地方は、過去には都会に米と優秀な人材を提供し、見返りとして公共事業や国の交付金や補助金を得ました。団体の観光客や工場誘致もしました。しかしもはや公共事業、米、団体旅行客の誘致で食べていける時代ではない。ちなみに大手流通企業や大企業の下請工場に依存するのもだめです。常に撤退や移転のリスクが伴うし、本社のある域外の都市に資金が吸収されてしまいます。やはり野菜など地域の名産品の競争力をつけて外(そと)出ししたり、個人客やインバウンドの観光で〝外貨〟を稼ぐしかない。最近では、熊本県阿蘇の黒川温泉や大分の由布院のように魅力的なブランドを作って個人客をうまく呼び寄せ、上手に経済を循環させている事例が各地で見受けられます。これらの成功例は小さな町村単位ですがいつの間にか地域がブランド化し、大都市に暮らす消費者との直接取引や個人間取引に結びついています。























