国交省「既存不適格」活用しやすく 増床、耐震診断で可に 小規模増築の基準合理化
住宅新報 2016年4月5日 号 2面
国土交通省は、既存不適格建築物の活用がしやすくなる制度改正を行う。建築物内部での床の増設など、小規模な増築を行う場合の基準を合理化する。建築基準法の政令に基づく告示の一部を改正する予定だ。このほど、告示案のパブリックコメントの募集を開始。4月末まで受け付け、その結果も踏まえて5月頃に告示を公布し6月から施行する予定だ。
既存不適格建築物に増築する際は原則として、増築部分が既存部分と構造上一体であれば、増築の規模に関係なく現行の構造計算によって建築物全体の安全性を確認する必要がある。増築部分が小さくても、大掛かりな計算を行わなければならない場合がある、ということだ。
この現行制度を、既存ストック活用の観点から一部変更する。延べ面積が2分の1以下の増改築を行うとき、増改築の前後で建築物の主要な構造部材に変更を加えない場合は、現行の構造計算を行わなくても耐震診断基準への適合が確認されれば増改築可能、とする基準を告示に追加する方向。具体的には吹き抜け部分の増床や、階高の高い室内での中間階設置などのケースが想定される。国交省建築指導課によると、建築物は地震に対して柱や梁など主要な構造部材で抵抗する仕組みのため、増床の有無は関係がない。増床によって地震時にマイナスにならない、または建築物がより強くなることが、耐震診断基準に照らして確認できればよいという。なお地震以外の安全性の確認については、引き続き現行の構造計算を用いる。
























