15年の訪日外国人客数は2000万人に迫る勢いだった。それに比例して増加が予想される、インバウンド投資に対する環境整備が仕事だ。昨年度は、業界団体や企業におけるインバウンド取引への対応状況を把握。今後、実務向けのマニュアルや事例集、不動産用語の英訳集を作成予定だ。
海外との関わりは、農林水産省の国際部へ出向した91年に遡る。旧ソ連の崩壊で混乱する同地に、食糧を送った。旧建設省に一旦戻ると、今度は外務省に出向の上でコロンビア大使館に赴任。円借款や農業開発などのプロジェクトにほぼ一人で当たった。ゲリラの活動地帯に足を踏み入れた経験も含めて、濃密な3年余りを過ごした。
「でも、自分は総合的に〝国内向け〟」と分析する。「日本と海外ではビジネスでのメンタリティが違う。前提に『信頼』があり、それを深めていく日本に対して、海外では『信用できない』状態からスタートし信頼関係を築く。自分には後者の発想がなじみにくい」。そうであるなら、海外経験を生かし国内の施策をつくるいまの仕事は適職だ。

























