PICKUP “光る陶器の洗面器” が登場 ~宿泊施設や店舗などにアプローチ~ 信楽焼窯元・艸方窯
住宅新報 2017年3月7日 号 12面

内側に空洞を作ってLEDで点灯させる
信楽焼窯元の艸方窯(そうほうがま、滋賀県甲賀市、奥田芳久代表)はこのほど、新素材の陶土を使った陶器製の「内側から光る洗面器」を開発、本格発売する。デザインやサイズの異なる5商品を展開し、価格は8万5000円から20万円(本体価格)。設備設計会社をはじめ、ホテルや旅館など宿泊施設、レストランや百貨店などの店舗・商業施設のほか、一般人からのニーズもにらみアプローチに力を入れていくという。
石を主成分とし光を透過する性質を持つ磁器と異なり、陶器は粘土を焼いて作り、通常は光を通さない。しかし今回の「光る洗面器」は、厚さ7~10ミリの陶器ながら磁器の約3倍の透光性を持ち、強度は通常の陶器の約2倍、汚れなども付きにくい特性を持つという。洗面器の内側に空洞部分を作り、そこにセットされたLED電球を点灯すると、白い陶器全体が淡く黄色い光を放つ仕掛けだ。
透光性や強度など、同商品の持つ特徴の秘密は、材料の粘土に混ぜられた「溶融シリカ(石英ガラス)」。この物質は通常光ファイバーの原料として使われるが、その製造過程で一部が産業廃棄物として捨てられている。そこに滋賀県工業技術総合センター・信楽窯業技術試験場が注目し、廃棄された溶融シリカを細かく粉砕し陶土に混ぜて焼くことで光を通す「信楽透器」を09年に開発した。

















