混迷の賃貸住宅市場 なぜ増える空室 (下) 混乱招く基準の異なる空室率
住宅新報 2017年6月13日 号 1面
一般用語のように使われている空室率も、実はその調査元によって定義や集計方法はまちまちであり、統一性がない。例えば、年間の稼働日数をベースにしたものもあれば、賃料収入ベースでカウントするケースもあるなど、調査元の判断によって独自の集計が行われている。よって、異なる調査元がまとめた空室率を、単純に比較できないのが実態だ。
算定基準の理解も
前出の空室率を発表したのは調査会社のタス。同社も「空室率TVI」という独自の指標を構築し、概ね次のような方法により算出している。不動産会社から賃貸住宅の空室(募集)情報の公開を受けた一民間情報会社のデータを対象にして、例えば、合計4戸の賃貸住宅のうち3戸が入居済み、空室の1戸を募集した場合は空室率25%としている。満室稼働中の物件を母数に入れたものとは異なり、当然、空室率は高めに算出される。これに対して、サブリース会社などは、自社が管理する物件を対象とし、満室稼働中の物件も含めた空室率を公表しているのが一般的だ。前提条件の異なる空室率に開きが生じるのは当然だ。

























