本当に空き家が増え家が余っているのなら、多くの人が安い家賃でそれなりの住環境を取得できるようにするチャンスである。少子化や晩婚化の背景にしても、若い世帯の所得が伸びず、家賃負担が重くのしかかっていることは明らかなのだから。
積み上がった空き家(社会ストック)をまちづくりの視点で捉え直すことが重要だ。「除却すべきものは除却し、活用すべきものは活用する」という空き家対策法の精神も間違っていない。問題はその〝整理〟を誰が担うかである。
ベストセラーになった『空き家問題』の著者である牧野知弘氏はこう述べる。「空き家所有者は活用方法も、その際の問題点も、相談先がどこかも分からない。一方の事業者側(不動産業者・リニューアル業者・市区町村など)も所有者へのアプローチ方法が分からない。所有者自身、どうしたいかが決まっていないケースさえあるからだ」。

















