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プレミアム会員限定紙上ブログ 不動産屋の独り言 425 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主が了解してくれず… 内諾覆され、信用傷つく

住宅新報 2017年10月31日 号 7面

連載: 不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜

資格・実務

 当社の入居者募集物件に申し込みが入った。若い女性で、猫を2匹飼っていて、ワケあって生活保護を受けている。客付け業者が当社まで本人を連れてきてくれたが、私からすれば何の問題もないと思われた。事前に家主の奥様に伝え、内諾を取ってから保証会社に審査してもらうと、受けていただけることに。後は、精算書を送って契約日時を決めるだけ、という段になって、ご主人(家主)が「そのお客さんは断っていただけないか」と言ってきた。もう奥様から内諾もいただいているし、保証会社の審査も通っている。今になって「ダメになりました」と言えるものではない。そこでご主人の説得を試みたが、覆すことはできなかった。

「生活保護」理由に

 ご主人が「断ってほしい」と言ってきた理由は、お客様が生活保護を受けていることにあった。その女性は周りの人に気を使いすぎるあまり、一種の対人恐怖症のようになっていた。特に正式な病名とかはなかったのだが、大勢の中に入って働くことができなくなっていた。ゆくゆくは治療して再就職するつもりではあったが、心の病は完治が難しい。それは十分に分かるのだが、会った感じは悪い人ではなさそう。以前の精神異常者の例があるので、そういう病名かどうかも確認したが「違います」とのこと。なお、家主はスーパーマーケットの管理職で、今までにそういう若者を何人も見てきて、対応に困った経験を幾度となくしていて、「そういう人は豹変するから怖いんだよ」と話す。そこまで言われると諦めざるを得ない。

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