不動産取引現場での意外な誤解 売買編107 権利関係に関する「物件明細書」の法的効力は?
住宅新報 2017年12月26日 号 8面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解
Q 前回のこのコーナーの記述の中に、競売物件の執行官による「現況調査報告書」は、「権利関係」の調査が主目的だと書いてありましたが、その権利関係の真実性についての裁判所の見解はどうなっているのでしょうか。
A その点について東京地方裁判所(民事執行センター)では、次のように言っています。
「物件明細書に記載されている内容は、それまでに行った執行官による現況調査報告書やそれに基づく評価書に記載されている事実に基づく法律判断に関して、その執行裁判所の書記官の一応の認識を記載したものであり、その物件についての利害関係人間の権利関係を最終的に確定する効力はありません。したがって、競落後に利害関係人によって訴訟がなされ、物件明細書の内容と異なる結論になる可能性も否定できないものですが、その物件明細書の記載内容は当該訴訟における重要な証拠になります」。つまり、物件明細書に記載されている権利関係に関する記述は、最終的な確定力を持つものではないが、訴訟になった場合は重要な証拠になるということです。






















