幸福論的 『住宅論』 住宅評論家 本多 信博 ◇18 改正民法施行まで1年半弱 本格的〝契約社会〟は日本になじむか
住宅新報 2018年11月6日 号 11面
連載: 幸福論的「住宅論」

改正民法の施行(20年4月1日)まで1年半を切った。その特徴を簡潔にいえば、「契約趣旨」と「契約文言」の重視である。例えば、契約違反(債務不履行)について従来は、「責めに帰すべき事由(の有無)」が問題となっていたが、それが改正後は「契約の趣旨に照らし、責めに帰すべき事由」と変わる。また、「瑕疵担保責任」という言葉が廃止され、「契約の趣旨に適合しない場合の売主の責任」となる。
事細かく合意
契約の趣旨を重視するということは、当事者間の合意内容を事細かく正確に表現しなければならないから、当然契約文言の量が増える。つまり、不動産取引に際しては契約本体に加え、「特約条項・容認事項」についても、なるべく詳細にあらゆる事態を想定した文言にしておく必要がある。想定していなかったことが起きたら「互いに誠意をもって協議する」という、いかにも日本的美徳は失われることになる。

















