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スタンダード会員限定ADRの現場から 話し合いでトラブルを解決 62 日本不動産仲裁機構ADRセンター 瑕疵担保責任に関するADR事例

住宅新報 2019年4月2日 号 8面

連載: ADRの現場から

資格・実務
平柳将人専務理事

平柳将人専務理事

 少子高齢化が進行して住宅ストックが世帯数を上回り、空き家の増加も生じている今、国土交通省は中古住宅流通・リフォーム市場の環境整備を推進しています。中古住宅流通の活性化は社会的に非常に意義のあることですが、取引される数が増えるということは、それだけトラブル件数が増えることも意味します。今回は、中古住宅の売買におけるADR事例です。

 東京都内の築20年の戸建住宅を一般の売主より購入したA氏。購入から半年後、ベランダ表面部分に劣化が見られたため、防水のリフォームを業者に依頼したところ、ベランダ内部の腐食の可能性を指摘されました。調査すると、内部が腐り果てていたため、仲介をした不動産会社B社に瑕疵ではないかと確認しましたが、「ベランダなので瑕疵ではない」との返答。また、売主C氏にもこの旨を伝えたが、こちらも取り合ってくれず、A氏はB社を被申立人とするADRによってこのトラブルを解決することを選択しました。A氏の希望は、ベランダの修繕費用の約100万円を、説明の不備あるいは瑕疵担保責任を理由として、B社もしくはC氏に負担して欲しいということ。

 一方B社及びC氏は、説明に不備はなく、そもそも現状有姿での引き渡し契約のため、瑕疵担保責任は負わないという認識を持っており、平行線。その後、調停人との話し合いの中で第三者による現地調査をしてほしい旨の申出があったため、調停人が住宅検査の専門家である一級建築士を帯同させ、関係3者と共に現地調査が行われました。

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